
外壁塗装を行うサイクルは10年~15年に一度と言われています。そのため、外壁塗装にかかる費用の相場をご存じない方もいらっしゃることでしょう。 外壁塗装を行う業者の中には、依頼する方が実情を知らない事をいいことに不当に高い料金を請求する、とんでもない業者が少なからず存在します。
「外壁塗装を依頼するまえに費用感を知りたい」「悪徳業者に騙されないための知識を付けたい」そんな方のために、このページでは外壁塗装に関わる費用の相場を解説していきます。決して安くない金額を払って塗装を行うのですから、しっかりとした知識を身につけておきましょう。
■平均的な相場金額は80万円~100万円程度
外壁塗装を行う際の費用相場はこれくらいです。ただし、注意しなければならないのは「使用する塗料や家の面積によって費用は変動する」ということです。どのような塗料を使うのか、塗料メーカー、塗料を塗る外壁の面積によって当然費用は変動します。ご自身の場合はどれくらいの費用感になりそうかは以下の計算式で算出することができます。
上記の計算式で概ねの費用が計算できます。しかし、費用は塗料のみだけということではありません。
足場
足場とは職人が塗料を塗るために建物の周りを鉄パイプや鉄板などを組み合わせてできる足場のことです。皆さんも職人の方が複数人で鉄パイプを運んでいる姿を一度は目にしたことがあると思います。その足場を設置・解体する時の費用で、費用相場は概ね800円/㎡程度です。
稀に「足場代無料!」を謳い文句にしている業者もありますが、足場の設置・解体は業者にとって大変な作業です。これを無料にするというのはあまり現実的ではありません。その不足分を補うために、他の項目が相場よりも割高になっている可能性がありますので注意が必要です。
高圧洗浄
高圧洗浄とは塗料を塗る前に外壁の汚れを落とす作業のことを指します。しっかり汚れを落としてからでないと、せっかくの新しい塗料が定着しませんので必ず必要になります。費用相場はおよそ300円/㎡程度です。
その他雑費
これらの費用を合算したものが実際にかかる費用となります。ただし、壁の汚れが酷い場合や、壁が腐っていた場合などは時間と手間が余計にかかりますので、通常よりも費用は高くなってしまいます。
■塗料別の相場単価と特徴の比較表
外壁塗装の費用がどのように決まるかはご理解いただけましたでしょうか。続いて塗料について解説していきます。塗料にも様々な種類がありそれぞれに特徴があります。まずは下の比較表をご覧ください。
塗料 | 平均単価/㎡ | 耐久年数 | 美観性 | 防カビ性 |
---|---|---|---|---|
アクリル | 1,000円 | 約3年~5年 | C | C |
ウレタン | 2,000円 | 約5年~7年 | C | B |
シリコン | 2,500円 | 約10年~12年 | A | B |
フッ素 | 3,500円 | 約15年~20年 | A | B |
光触媒 | 5,000円 | 約20年 | A | A |
※上記の「平均単価/㎡」はあくまでも平均ですので、多少の誤差があります。
特にこだわりがなく、耐久年数とコストのバランスを考えるなら「シリコン」がおすすめ
アクリルとウレタンはコストが最も安い部類になりますが、昔に発売された塗料なので現在では使わるケースが少なくなってきています。以前はコスト面で高かったシリコン系塗料は近年価格が下落傾向にあり、お手頃になっています。耐久性も申し分なく、汚れにくいのが特徴です。
フッ素や光触媒は特にこだわりがないのであれば必要ありません。コストも高くつくので費用対効果で考えるとシリコン系塗料が最もおすすめです。
■最適な業者を選ぶには
外壁塗装の費用相場については、ここまでの解説でご理解いただけたと思います。次に気になるのは最適な業者の選び方ではないでしょうか。外壁塗装の業者を選んでいく中でどのような部分に注意すれば良いのか、順を追って解説していきます。
名の知れたハウスメーカーは中間マージンが発生している可能性がある
誰もが知っているようなハウスメーカーなどは、それだけで安心感がありますよね。しかし、注意が必要です。実際の工事は下請けに流し、ハウスメーカーは受注金額と下請けへの発注金額との差額で利益を得ている存在に過ぎない場合があります。有名企業だからといって安心しきって依頼してはいけません。地域に地盤を張って地道に外壁塗装を行っている、有名でなくとも誠実な業者を探して依頼するよう心がけましょう。
複数の業者に問い合わせて見積もりをもらう
業者に問い合わせをして見積もりをもらうようにしましょう。その際にはできるだけ複数の業者から見積もりをもらうようにしましょう。最低でも3社からはもらった方が良いです。 見積もりを取るときにはご自宅の総床面積を調べておきましょう。総床面積がはっきりしていなければ業者も見積もりを出すことはできません。もし総床面積がわからなければ一度、業者に来てもらい測ってもらうと良いでしょう。「外壁塗装 業者検索」ではお近くの業者を探すことができますので、こちらから検索し業者に問い合わせることもできます。
見積もり内容におかしな点がないか確認する
業者から見積もりをもらったら、それぞれの見積もりにおかしな所がないか確認していきましょう。チェック項目は下記の通りです。
- 見積もられた塗料が不必要にコストの高い塗料でないか
- 各項目の単価が相場よりも著しく高くないか
- 塗装に下塗りが含まれているか
- 「特別値引き」と称して金額を安く見せようとしていないか
場合によっては業者に相見積もりをしたことを伝え、個別に見積もりの値段から下がるように交渉してみても良いかもしれません。ただし、あまりやり過ぎるとカドが立ちますのでほどほどにしておきましょう。良心的な業者であれば幾らか安くしてくれるかもしれません。
業者の対応に注目する
キャンペーン期間中と称して契約を急がせる業者には注意が必要です。早く契約をしたいのはあくまでも業者側の都合であって、どの業者に依頼するかはあなた次第です。決して安くはない費用を払って外壁塗装を行うのですから、時間をかけてじっくりと検討した上で判断しましょう。
■まとめ
いかがでしたでしょうか。外壁塗装の費用相場についてご理解いただけたでしょうか。外壁塗装を検討されている方のほとんどは初めての方でしょうから、知識に乏しいのは当然です。当サイトでしっかりとした知識を身につけて安心して任せられる誠実な業者を選ぶようにしてくださいね。